garakutagoya

興味、関心のあったこと、そして私の気持ちなどを残していきたい

日記。その14

はい、おはよう。私は眠いです。皆さん、眠くない?眠くない、そう。生物ってなんで眠くなるんだろ。よく考えてみてよ、行動の時間が増えれば増えるほど色んな事が出来るよね。生物の本質は繁殖して子孫を残す事にあるんだからずっと寝ないで行動できるとアピールする事は、活発的であるとアピールする事につながり、それは個体として強者である事を主張する事と一緒だよね。それを踏まえて聞きたい、なぜ寝るの?
主たる理由は情報の遮断にある。生物は起きている時、五感で様々なものを認識する。意識下では数個から数十個、無意識下では何千個ものオブジェクトを一瞬にして処理している。そのため、我々は常に動き回っていると脳のリソースを大きく浪費してしまうのだ。
ここで重要なのは無意識下における処理の多さだ。つまり、我々は何もしていなくても、ただぼーっとしているだけで脳を疲れさせているのです。だからこそ我々は、目を閉じ、口を閉じ、落ち着いた静かな環境に行くことで、得る情報量を減らし、脳を労わるのだ。
しかしこれには疑問が生じる。そもそも寝なくても良い脳にすれば良いのではないか?というものだ。これは良い質問である。実際、未来人はさらに脳が発達して頭でっかちの生命体になると推測されている。しかし、それでも寝るとされている。
その理由の一つに身体構造があげられる。例えば狩をする際、昼夜問わず動く事が出来るのは有効である。しかし、それは現実的には不可能に近い。というのも、昼夜では外界の光量に大きな差があるため、目、特に角膜が対応しきれないのだ。生物が物を認知する時、それ認知するにはその物体の像を網膜に移す必要がある。カメラのレンズと同様に、それはいついかなる時も見えるわけではない。環境に応じて、目を取り換えなければならないのだ。
つまり、脳だけが進化をしても意味がないのだ。リモコンが進化しても、使える機械がしょぼければ何の意味もない。
ならば身体ごと進化をさせれば良いと考えるだろう。しかしそれも難しい。二つ目の理由はコストパフォーマンスである。全ての動物は約二十億回拍動をすると死ぬと言われ、これが動物の寿命を規定する。そして、冒頭にある通り、全ての動物の目標は種を残す事である。これが意味する事は、身体と脳の完成には多くの時間を割けないという事だ。
仮に寿命が80年としよう。人間が進歩し、昼夜問わず起きる事が可能としても、その身体と脳の完成に70年をかけてしまっては時間をかけすぎなのだ。どんな一流の工匠がいたとて、時間をかけすぎてしまうならば、その人に大量生産を依頼することはないだろう。せいぜい鑑賞用のヒューマノイドを作らせるくらいだ。
加えて、昼夜問わず起きている場合、その時の拍動の回数は夜寝ている時の2倍程度になると推測できる。これは起きている時と寝ている時の拍動の比較から明らかだ。つまり、起き続ける事は寿命を削るのだ。普段より多くの時間をかけて作った生命体は、普通に寝るよりも寿命が短いのだ。身体が完成してからの稼働時間は幾ばくも無いだろう。
そして、夜起きられたとして何をするのかという問題もある。夜出来る多くの事は昼にも出来るのだ。従って、そもそも夜寝なかったとして、それは生物として強者というアピールに繋がるかというと疑わしい。ガーディアンとしては引っ張りだこかもしれないが。
以上の事からどんな生き物も睡眠をするのだろう。寝る事は時間の無駄ではなく、最もコストパフォーマンスの良い行為なのだ。ここまで長い文章を聞いた君は少し眠くなってきただろう。私もだ。それでは一緒に言ってもらおう「おやすみなさい!」