garakutagoya

興味、関心のあったこと、そして私の気持ちなどを残していきたい

日記(2022/05/17)

「いい睡眠」とはなんだろうか?2時間寝ただけで元気いっぱい動ける事?それともいつでもどこでも寝られる事?
私は「いい睡眠」とはきちんと程よく長い時間を寝て,身体を休める事にあると考える.理由は3つだ.
まず第一に睡眠時間が短い事は,健康にリスクを与える.例えば,睡眠時間が5時間の群は7時間のそれと比べて,死亡リスクが約1.5倍に増加する事が知られている.これを聞くと,「寝れば寝るほど健康的である.」と考える人がいるかもしれないがそうではない.日常的に9時間以上の睡眠を行った群と5時間の群とでは死亡リスクがどちらも同じくらい高い.世間では過眠よりも不眠の割合が多く,あまり眠れていない人がいるからこそ,寝れば寝るほど良いと思われがちだ.実際はそうではなく,適切な時間寝る事が必要なのだ.
また,睡眠不足,および睡眠過多は思考にも影響を与える.5時間以下及び10時間以上の睡眠とテスト(数学・英語)の結果には負の相関がある事が多数の調査から知られている.この面でも適切な時間寝る事が重要である.
また,いつでもどこでも寝られるというのもいただけない.眠りとはレム睡眠とノンレム睡眠に二分されており,正常な眠りとはレム睡眠を経てノンレム睡眠に移行する.夢とはこのレム睡眠の間に脳が思考を整理している最中に見るものとされている.
ではどこでも寝られるのはなぜであろうか?答えは単純だ.脳が常に睡眠に近い状態となっているからだ.自分では起きていると感じているが,実はそれはレム睡眠の脳内に近い状態となっている.だから目を瞑ると一瞬でノンレム睡眠に移行してしまうのだ.これを「起きている」というのだろうか?
以上をもってきちんと寝る事の重要性を述べた.最近,時間の効率化が随所で叫ばれ,「ショートスリーパー」がもてはやされている.しかしそれは本当に良い事なのだろうか.目先の事にしか注視出来ておらず,長期的な利を失っているのではないか.よく考え,計画性をもって動いてほしいものだ.休む事も大事な行動である.