garakutagoya

興味、関心のあったこと、そして私の気持ちなどを残していきたい

日記。その12

俗にこの社会では「ガラスの天井」があると言われている。これは女性の社会地位には「天井」が存在し、一定以上の地位には行けないというものだ。しかし、これは本当に存在するのだろうか?
例えばある人は言う、「女性の社会進出は男性によって妨げられている」と。たしかに昔は間違いなくそうだっただろう。選挙一つとってもそうだ。大日本帝国憲法によると、かつて日本で選挙権を持っていたのは成人男性のみであった。
しかし、今はどうか?先進国において男女は多くの部分で平等である。中には女性に特権が認められているものだってある。この大学にしたってそうだ。給付型奨学金の基準が成績上位の男女5人ずつと別れているが、男女比を考えるとこれは女性が圧倒的に優位である。本当に平等を謳うならば成績上位10人とすればよい。
それでもなお、フェミニストは未だに女性が虐げられているという。その根拠の一つとしてあげられるのは政治だ。「日本の政治家のうち、男性は90%と圧倒的優位だ。だから女性が虐げられている。」という論法だ。これにはいくつか誤りがあるがその内の一つを話す。
男性が高比率となる原因は"今の"男性にない事だ。政治家になる際に重要な要素はコネ作りである、であるならば自分の親、祖父母がその地域で高名ならばコネを作るのは容易だろう。つまり、男性が高比率になる理由は世襲であり、昔の男女不平等に原因があるのである。この世代は男性が強権をもつ事が当たり前であるため、当然のように男性に権力を継がせる。それは「一姫二太郎」なる日本のことわざからも分かるだろう。
従って、今やっと男女同権になった段階で男女比まで平等になるべくもなく、今の若手政治家が権力をもち、自分の子孫に権力を引き継ぐにあたっては女性政治家も必然的に増えていくだろう。
つまり、巨視的な眼が必要なのだ。こと政治にあたっては個々人の権力、そしてその権力がもたらす影響が絶大であるため、全てにおいて動きがゆっくりなのである。いってしまえば政治というのは十の成功をするよりも一の失敗をしない事の方がずっと大事なのだ。それは大衆が成功を当たり前とみなし、失敗でのみ政治家を図ろうとする平和ボケした視点にも原因がある。
だからこそ、特に政治の世界では男女平等の浸透は他の業界よりもずっと遅いのだ。しかし、それが進まないわけではない。だから、政治の世界で結果が出ていないからといって男女平等ではないとするのは間違いなのだ。
ここまで書いておいてなんだが、私はどれだけ男女平等が進んでも男女で仕事の比率が一致する事はあり得ないと考える。それは男女感の否定しがたい性差が関わっていると考えるが続きはまたの機会にしよう。