garakutagoya

興味、関心のあったこと、そして私の気持ちなどを残していきたい

日記というか何というか。要するにJournal前の思索。その10

君たちは理学書を読む事があるだろうか?私個人としては一般的な理系大学生なら当然読んでいて欲しいと思う。しかし、こと電気通信大学では鬱陶しいほどの課題の量に忙殺されてしまい、まともにその類の本を読んだ事が無い人もいるかもしれない。今回は私の理学書の読み方を紹介する。
まず第一に、全体をざっと読み飛ばす。これはその本がどのようなストーリーで進んでいるかを把握するためだ。そして、全体を眺める事でじっくり読んでいる時に先が見えず途方に暮れる事が無いようにしていくのだ。
続いて、本を詳しく読む段階だ。とにかく一番大事なのは本の流れを汲む事だと考えているので、定義、定理、系、補題等をまず一度そのまま一字一句ノートに書き下す。それからそれらの主張を簡単にまとめてみる。例えば定理ならば必ず仮定と結論の形になっているため、それらを簡単にするといった具合だ。
最後に、証明を理解する段階だ。ここが最も難しく、そして時間がかかる。多くの証明には筆者が当然としてわざわざ記入しなかった「行間」なるものが存在するため、そこを自力で補わなければならない。一行一行証明を読み、書き写しながら、ここの式変形がどうなるかとか、どうしてこの論理に至るかを自力で確かめなければならない。だから時間がかかるのである。本を読むのは、どうしても根気が必要だ。
以上が私の理学書の読み方である。これを見れば分かるように本を読むのは時間がかかる。時には一日で数行しか読めない事さえあるだろう。大事なのは諦めず、焦らない事だ。理学書を読むのに一番必要なのは余裕である。自分の無知に苛立たず、寛大に勉強出来る心の余裕、焦りを生まないための時間の余裕、これらの余裕がとても大事である。とにかく意識して欲しいのは理学書は読んだ量ではない事である。何冊読んだかではなく、どれだけその本についてしっかりと説明出来るかの方がずっと重要である。ゆっくりと、そして、しっかりと自然科学を楽しもう!!!これを読んだ君たちが何かの理学書を手に取る事を期待している